目の前にあるものが当たり前だと思ってはならない。
僕らがフラリと身を寄せられる火は、いつまでも燃え続けるわけではない。
ステージ上の煌めき。
それに魅せられカメラを向ける。
いつまでそれが続くのか。
音楽は止まない。
バンドは終わる。
シャビーボーイズという名古屋のバンドが、今日解散を発表した。
僕は昨夜彼らのライブ後にそれを聞いた。
ライブハウスで写真を撮り続ける事に迷いはない。
この先多くのバンドの誕生をこの目にできるはず、
でも同じだけ多くのバンドの終わりを目にしなければならない。
その覚悟はできているつもりだった。
シャビーに解散を聞いて、ショックを受けた。
でも口にしなかった。
「仕方が無いね」と言った。
帰り道、一人になった途端、その言葉をすぐに後悔した。
発表は翌日、止められるのは今しかないのじゃないか?
このまま何も言わないで終わっていくのは嫌だ。
voピーターに電話をした。
「ピーターはそれでいいの?」と聞くと
「はい」とハッキリ彼は答えた。
僕はそれ以上何も言う事ができなかった。
彼らの本心はわからない。
でもそれが「シャビーボーイズ」が決めた事だった。
終わりはくる。
それは止められない。
カメラマンとして、大好きなバンドができてそれに寄り添おうと思ったなら最後まで寄り添わないといけない。彼らの火の揺らめきを写し続けなければならない。
いつ訪れるかわからないその瞬間に、いかにカメラを向けるか。
ファインダーを覗いているか。
過ぎ去ったものは撮れないのだ。
目の前から消えるその最後の瞬間を 自分の目と指で世界に残すんだ。
終わりはくる。
いつくるのかはわからない。
カメラを向けろ。
足を運べ。
その瞬間を逃すな。
シャビーボーイズ、名古屋残り2本。
どちらもしっかり残そうと思います。
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